3Dプリンターで生活雑貨をDIY

3Dプリンターを使ってみよう
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四苦八苦

トイレから出ても考える人

手すりのある壁際に、消臭スプレー缶の置台を作る‥

「考える人」 になって、大体の形状は頭に浮かんだのですが、3Dプリンターは、その特性に合わせた作り方をしないといけないのです。

トイレから出ても、頭の中がぐるぐる‥‥

3Dプリンターは、ベッド上に1層づづ、融けたフィラメントを重ねて造形していくので、足場のない空中には描くことができません。
ベッドから離れた部分があると、その下側にサポート材を構成することになるので、プリントの時間はかかるし使うフィラメントも増えます。
それはなるべく避けたいので、どのようにモデリングするか…
頭のひねりどころです。

というわけで、写真のように、二つに分けた形で、この向きでプリントできるようにモデリングすることにしました。
これなら、空中に描く部分はありませんね。

Fusion360でモデリング

トイレで手摺まわりの寸法を測り、Fusion360でモデリングをしました。

まずは、平面に断面の形状を描きます。
台になる部分と、壁に当てる部分と、丸い手すりにはめる部分が一体です。

平面に描いた断面を、上方に8㎝ほど押し出します。

円柱の部分は、空洞にして筒にします。
まずは円柱の上面に、やや小さい円を描き、下方に押し出しカットします。

筒の一部をカットしたいので、筒の上面に四角形を描きます。

四角形を、下方に押し出しカットします。

これで、台になる部分の大体の形ができました。
この台に、もう一方のパーツをどうやって取り付けるか…
接着剤などを使わずに、かみ合わせの形状を作って組み立てたい。

チャレンジしてみました。

かみ合わせのメス側は…
台の部分の側面に台形を描きます。
上底と下底の高さは2㎜、内角は45度にしました

描いた台形を、反対側の端まで押し出しカットして、切欠き部を作ります。

角ばっている部分を少し丸くし、見栄え良くして、完成です。

次に、缶を入れる筒の部分を造ります。
形状は複雑ではありませんが、2つのパーツがピッタリ嵌るように、寸法には気を使いました。

平面に、台の切欠きの寸法よりよりわずかに(0.2㎜ほど)小さく四角を描きます。
受ける方と嵌め込む方を、全く同じ寸法にすると、プリントしたときにはきつくて入らないでしょうから。

平面に描いた四角を1.8㎜の厚さで上に押し出します。
台の切欠き部の厚みは2㎜ですが、プリントした面は若干凹凸ができるので、少し薄くしました。

かみ合わせのオス側を作ります。

一辺を拡大表示して…
押し出しでできたプレートの側面の端に、台の切欠きに嵌まる形状になるよう45度の斜線を描きます。正三角形になりますね。

三角形を、反対側の端まで押し出しカットします。

この斜めにカットした形状を、ミラーリングという操作で反対側の側面にコピーし、左右対称にします。

次は円筒部分。
プレートの上面に、スブレー缶よりも大きめの円を描きます。

円の形状を、上方に押し出します。

円柱の上面に半径が3㎜くらい小さい円を描きます。

描いた円を、下方に押し出しカットします。

円筒の縁を見栄えよく丸めて、完成です。

こうやって、なんとか思い描いた形状のモデリングができました。

実際に3Dプリントしてみると、実物写真のとおり、2つのパーツのかみ合わせは、ほぼピッタリ。
ややきつめだったので、バリ取り程度にルーターで削りました。

紹介したモデリング画面では簡単そうに見えますが、まだまだ使いこなせなくて、行きつ戻りつ、四苦八苦でした。
同じものを造るのに、いろんなアプローチの仕方があると思いますが、これが合理的な手順だったのか、よくわかりません。

まだまだ自分にとって「 3Dプリンターは奥が深すぎっ」ていう感じ。
そのうち「そうでもないね」になるといいですけど…