ホームベーカリーでパンを焼いたあとは、好みの厚さにスライスして食べますね。
焼きたてでホカホカのパンは、内部がしっとり柔らかいのでナイフの腹との摩擦が大きく、とても切りにくいです。
でも、BLACK+DECKERの電動パン切りナイフを使ってみたら、よく切れるのです。
この記事では、電動パン切りナイフの使い心地や、電動の機構がよく切れる理由のほか、気になった点をまとめてみました。
また、6枚切り、8枚切りなど、好きな厚さにスライスできるパン切りガイドも紹介しています。
奥さんをパン切り名人にしたい
ホカホカのパンは切るのが大変
電動工具をネット検索していたとき、みつけました。
頼りなさそうな工具…
“ BLACK+DECKER “
電動工具のメーカーですね。
知る人ぞ知る、
知らない人は「ノコギリでしょ…」
実は、電動パン切りナイフ。
パンみたいな柔らかいモノを切るのに、なんでわざわざ「電動」にする?
大げさじゃないの。
ん? そういえば…
奥さんが最近ホームベーカリーを買って時々パンを焼いているのですが、
パン切り包丁を片手に騒いでいたのを、思い出しました。
「あー切れない、切り口がボロボロよ」
う~む、わざわざ電動にするということは、何か秘密のワザがあるのに違いない…
これを使えばパン屋さんの食パンみたいにきれいに切れるのかも…
興味が湧いたので、「奥さんにプレゼント」とか言って買ってみようか。
ただ、電動ナイフでうまく切れたとして… パン屋さんのように一定の厚みでスライスするのは難しいかもしれない。
誰しも考えることは同じ。
やっぱり、「パン切りガイド」というものがありました。
スケーターというメーカーの「食パン切りガイドDX」はしっかりしていて、上手くスライスできそうです。
一緒に購入しました。
電動パン切りナイフの仕組み
電動パン切りナイフは、ぎざぎざの薄い刃が2枚、先の方で繋がっています。
2枚の刃が合わさって、ガイドの溝に沿ってスライドする構造。
アップしてみると‥
ナイフを本体の差し込み口に入れるとロックされ、両側にある青いボタンをつまむと外せるようになっています。
パン切りガイドとの相性も大事
さてさて、わくわくしながら、試運転? してみました…
うーむ、問題あり…
ナイフの刃をガイドの溝に入れて上から下げていくと、最下部ではナイフがガッチリ挟まって動けなくなることが判りました。
溝の下の方が狭くなっていて、2枚刃の厚みにはちょっと厳しいようで‥
このままでは最後まで完璧にスライスできないぞ。
溝の、狭いところの幅を拡げるしかない。
手製のヤスリで、狭いところをを削ってみよう…
(薄いステンレス定規にサンドペーパーを貼りつけただけですけど‥)
ほんのちょっと、刃がスムーズに動ける程度に削ります。
これでばっちり。
さてさて、パン切りの助っ人が揃って、
これで奥さんもパン切り名人だ。
でも、肝心な焼きたてパンがないと試せない…
よし、パンを焼いてみよう。
いや、正しくは「ホームベーカリーくんに焼いてもらおう」ですけど。
(ホームベーカリーくんのパン焼きページはこちら ↓)
せっかくホームベーカリーくんに焼いてもらった食パン。
努力に報いるべく、ほかほか焼きたてパンをきれいにカットするぞー
電動パン切りナイフのワザ
ワザの秘密を解明
翌日。
ホームベーカリーくんに焼いてもらったホカホカの焼きたてパン。
湯気が立つほどしっとり感たっぷりの焼きたてパンは、摩擦が大き過ぎて、包丁を前後にスライドさせると、よじれていやいやするばかり。
ところが、電動ナイフは切れる ♪
なぜうまく切れのるか、
切れる秘密を観察してみました。
観察すると、
- スイッチオンで、2枚の刃が高速で互い違いに前後スライドする。
- パンの上面の皮はやや固いので、ナイフ本体を前後に動かすとうまく切れ始める。
- あとはまっすぐにナイフを降ろすだけできれいに切れていく。
- 刃のスライド幅は1㎝程度、高速で小刻みな刃の動きなので、摩擦で発生するよじれは問題でなく、刃の前後の動きでパンが切れていく……
柔らかいパンを切るのに、敢えて電動化しているのは、こういうことだったんですね。
「2枚刃で、高速・逆向き・小刻み」に動く、というのがポイントのようです。
電動パン切りナイフのワザの秘密を解明してスッキリしました。
最強コンビで誰でもパン切り名人
パン切りガイドに載せて、パンの端っこを薄く切ってみると‥
崩れずに‥
切り口もきれい。
パンの下の方の切れ込みは、ホームベーカリーの釜の中で生地を捏ねた羽根があったところです。
おぉー きれい!
電動パン切りナイフとパン切りガイドを使えば、誰でもパン切り名人。
最強コンビですね。
電動ブレッド&マルチナイフEK700の弱点は‥
ブラックアンドデッカー 電動ブレッド&マルチナイフEK700、切れ味いいな。
大変満足したのですが… 実はその切れ味の評価を貶める大そうな弱点があったのです。
ホームベーカリーの助っ人、
“BLACK+DECKER 電動ブレッド&マルチナイフ EK700 “の大そうな弱点とは…
アマゾンのレビューには、高評価も多いですが、「1回使ってやめた」とか「手が疲れて痛くなった」など、★一つの評価が結構ありました。
使ってみてわかりました。
何気なくバランスのいい位置で手に持つと、こんな感じです。
これがスイッチ。
人差し指で小さなロック解除ボタンを押しながら中指でスイッチを引くと動きます。
写真のようにバランスのいい位置を握ると、スイッチに指が届かない。
操作性がすこぶる悪いのです。
電動ということで重量があるので、重心あたりが持ちやすい位置ですが、スイッチはかなり前の方にあって、指が届かない。
スイッチを操作するために持ち替えたら、この位置です。
この位置だとやたら後側が重く、手首に負担がかかってなんとも使いづらいのです。
前側が重いのなら、パンを切るときに重さが利用できて楽ですが、これだと逆のモーメントが働くので、パンを切り下ろすとき手首に余計な力を込めないといけません。
パン切りガイドを使う時は、1枚切るたびにナイフを置いたり持ったりを繰り返すので、やりにくい操作を何度も繰り返すことになります。
ロック解除ボタンも、小さすぎて押しづらいし…
スイッチとの位置関係も合わせて、操作性は致命的によくないです。
このあたり、ほんとに電動工具メーカーなの?
なんて、思わず首をかしげてしまいますね。
逆に「さすが電動工具メーカー!」なのは動作音。まさに電動ドリルの音。
おっと、これは褒められないか…
DIYする私にとっては「こんなもんだろう」ですが、キッチン用品としては、改良の余地ありでしょうね。
ちょっと残念な弱点はありますが、コツさえ掴めばホカホカ焼き立てパンがきれいにスライスできるので、もう手放せません。
誰でもパン切り名人にしてくれる、頼もしい助っ人に違いないです。
道具のレビューとして、私の評価は、★★★★☆ かな。
メーカーさんにはダメ部分の改良をお願いします。
(注)
BLACK+DECKERのパン切りナイフの後継機は、不評だったスイッチ部分が改良されているようです。
使っていないので、持った時の重量バランスはわかりませんが、改善されているといいですね。