あて逃げ被害はDIYで【ドライヤーでバンパーの凹み修理】

クルマのメンテはDIYで

ワゴンRくん(MH23S)のフロントバンパー。
知らないうちに凹んでいたのを、DIYで修復しました。

バンパーの取り外しは思ったより簡単。
樹脂バンパーの凹みは、軽い程度ならドライヤーで熱して復元できます。
そんな修理の手順をまとめてみました。

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あて逃げなんてひどい‥

仕事から帰ってクルマを車庫に入れようとしたとき、奥さんのワゴンRのフロントバンパーが凹んでいるのに気が付きました。

奥さんに尋ねましたが
「何それ‥ あら大変!」

どうやら、あて逃げらしい。
心当たりは、昨日利用したスポーツクラブの駐車場のようです。

逃げるなんてひどいヤツね(怒)
そうだそうだ!(怒)

他人事でも多少の義憤は感じますが、わが身に起こると実に腹立たしいです。

果たして犯人像は、気の弱い人か、ズルいヤツか、はたまた極悪非道な輩か‥
想像するほどに気分が悪くなります。

この程度のへこみだと、修理代はいくらだろう‥?

犯人の手がかりは全くないし‥
今夜の晩酌を楽しむには、さっさとあきらめた方がいいですね。

こうなったら自分で修理して、”ゆるい楽しいDIY”のブログネタにしてしまいましょう。

実は、以前、バンパーの凹みをドライヤーの熱風で修理する動画を見た記憶があります。
やってみる、いい機会だな‥ちょっと面白そうな気がするし。

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バンパーの修復

意外に簡単なバンパー取り外し

必要な道具は、+-ドライバーとレンチがあればOKです。
クリップ外しがあるとラクですが、マイナスドライバーでもかまいません。
あと、寝転がるときのレジャーシート、膝あてもあるとベターですね。

フロントバンパーは10数か所で固定されています。
バンパー上部の固定箇所。
赤い印はクリップ、黄はボルト、青はツメです。

ナンバープレートの後ろにもクリップが1個あります。
既に外していますが、奥の小さな穴のところです。

タイヤハウス。
左右にクリップが各1個。

バンパー下部。
クリップ6個で固定されています。

クリップ(プッシュリベット)は、アタマの部分をマイナスドライバーで浮かせば外すことができます。

側面のフェンダーとつながっているところは、黒い泥除けカバーとバンパーの間に手を入れ、グイッと引けば外れます。

最後に、バンパー上部のフレームに引っかかっているツメ部分を外すには、バンパーをエンジンルーム側に押しながら上に持ち上げます。

フォグランプなど電装品のコードは繋がっていないので、これで取り外し完了。

バンパーの取り外しは意外に簡単でした。
ほとんどクリップで止まっていて、衝撃からクルマを守るバンパーというより「エンジンルームのフロント樹脂カバー」くらいのイメージですね。

あっちっち‥くらいで復元

さて、ヘアドライヤーを使って凹みを修復します。

バンパーは樹脂製なので、熱で柔らかくなる性質を利用して、元の形に復元させようというわけです。

ドライヤーには規格があって、吹き出し口あたりの熱風の温度が140℃以下に抑えられています。
300~600℃の高温になるヒートガンと比べると、かなり非力ですね。
でも、ヒートガンで熱し過ぎると、樹脂が元の形に戻るというより、変形してしまう恐れもあります。
ヒートガンは持っていないし、初めてなのでドライヤーの方が無難な気がします。

4月の初めで気温は15℃。
手元にあるドライヤーは1200Wです。
非力なドライヤーですから、風のない屋内で作業しました。

バンパーの凹みの裏側あたりを、凹みの周辺から中心まで、ドライヤーで熱くなるまで熱します。

どれくらいの温度にすればいいのか、実のところ知りません。
素手で触ると あっちっち‥くらいになったとき軽く膨らみを押し戻すと、ぐにゅぅ という感じで復元しました。

うまく表現できませんが‥
まあ、大雑把な感じでかまわない作業ですから。

因みに、このときの表面温度は74℃でしたけど。

出栄えを明るいところで確認してみても、凹みの痕跡はありません。
浅くて極端なところのない凹みだったので、部分的な塑性変形もないようです。

こすれてできた黒いスジはコンパウンドで消えるでしょう。

気をよくして、取り外しの逆パターンで取り付けました。

おぉー できたよ‥

あれれ?
よく見ると、面一のはずのバンパーとライトに微妙な段差や隙間があります。

バンパーとフェンダーの継ぎ目もちょっと不満が残る感じで‥

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歪んでいたライト周り

バンパー自体はうまく修復できたと思いますが、どうやら、ぶつけられたときにヘッドライトやフェンダーか押されて若干歪んでいるようです。

ちょっと残念‥
歪み方から想像するに、ライトの光軸も左下の方向にずれているでしょう。
このまま捨て置くのは嫌ですね。

日を変えて、やり直し。
ヘッドライト周りの歪みの修正に挑みました。

ヘッドライトを取り外して歪みを確認

ヘッドライトの光をブロック塀に当てて、明るさの中心にテープを貼ってみました。
左側が、若干下がっています。

再びバンパー取り外し。
要領がわかっているので、今回はあっという間にできました。

まずは、左ヘッドライトを取り外して、取り付け部がどう変形しているのか確認してみないと。

ライト上部の固定は、クリップが2か所、ボルトが1か所。

側面はボルトが1か所。

正面にボルトが1か所。

ヘッドライトの裏側。
ボルトやクリップを全て抜いたらライトが外せるので、ウインカーなどランプ類のコネクタを抜きます。

ライトを取り外した状態。
ライトがねじ止めされていたのは黄〇のところです。
バンパーが矢印の方向から押されたので、赤〇のステー周りが変形したようですね。

このステー周りは、見たところ強度があまりなさそうですね。

上の画像は、横から見たところ。
赤色〇のところでフェンダーと白い樹脂パーツがステーに固定されています。
ライトの取付穴は、フェンダーと樹脂パーツの先端の黄色〇のところなので、ステーとは直に固定されません。
実は、わざと弱くしといて、軽い衝突ならフレームまで変形を波及させないようにしてあるのさ‥
という意図なんでしょうか、想像ですけど。

どれくらい変形しているのかよくわからないので、右ライトも取り外して、正常な姿と見比べてみました。

ほとんど違わないような‥
バイアスがかかった目で見て、若干、左フェンダーのステーがのけぞっている感じでしょうか。
とにかく、少し前方に戻してやれば、変形を修正することになるでしょう。

問題は、その方法です。

歪みの修正はクギ抜きで

ステーとフェンダーの固定ネジを外しておきます。
フレーム側は頑丈ですが、ステー自体は割と薄い鉄板で、腕力で少し動きます。
でも、変形させるまではできませんでした。

残念。
思案のあげく、工具箱の底にあったこれを使いました。
ワッシャーは穴より大きいです。

ステーには穴が2か所あります。
穴にボルトを通し、クギ抜きの要領で グィ‥。

フェンダーとステーのネジ穴の位置関係を確認しながら、微妙に曲げてみました。
画像は、調整後にフェンダーとステーをボルトで固定したところです。

外しておいた樹脂パーツを元に戻しましょう。

ライトを元どおりにします。

ライトの光軸を確認してみると‥
なんだか良さそうです。

ライトとバンパーが面一に戻っているといいのですが。

やっとフィニッシュ!

ばっちり、直りました。

見た目、正常な右ライト側と変わらないですね。

Before

After

できたよー ♪
すごいー、凹んでたの どこ?

奥さん大満足です。

見るたびに不愉快だったあて逃げの凹み。
もう、イヤな思いをしないですみますね。