DIYでヘッドライトのウレタンクリア塗装【クルマも白内障 ⁉】

クルマのメンテはDIYで

ちょっと不気味なフロントマスク‥
クルマのお目々がテーマなものですから。

今回は、劣化したお目々(ヘッドライト)のレンズを修復するDIY。
方法は、ウレタンクリアー塗装です。

うまく修復できたかというと‥

うーむ‥ (^^;

風が災いして、少しミスしてしまいました。

風は塗装の大敵、良好な条件下で行うべし。
以下の教訓が、これからDIYする方の参考になれば、まあいいかな‥

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クルマもヒトも白内障

このクルマ、奥さんのワゴンRは平成23年式で、かなり高齢。
ヘッドライトが数年前から白っぽくなっています。

経年劣化でレンズが白く濁るなんて、ヒトの白内障みたいですね。

ところで白内障という眼の病気、
レンズの役目をする水晶体が白く濁り、ものが見えにくくなります。
原因は加齢で、80代になると100%発症するそうです。

白内障がいよいよ進んでしまったら‥
濁った水晶体を取り、眼内レンズと入れ替える手術が唯一の治療法。

ヘッドライトも、レンズが白っぽくなってくると、見た目だけでなく光の拡散や減衰で本来の性能が損なわれてしまいます。

眼の手術は怖くて嫌ですが、クルマのお目々なら大丈夫‥
レンズ表面の濁りを取り除き、クリア塗料のコーティングで”治療”します。

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ウレタンクリアーで治す

劣化したヘッドライトを修復するには、
白くなったレンズの表面をサンドペーパーで磨き落とし、ウレタンクリアー塗料でコーティングします。

ヘッドライトの取り外し

作業するとき、ヘッドライトは、できれば車体から取り外した方がいいですね。
バンパーにセンサーやライト類が装着されてなければ、あまり手間はかかりません。

バンパーとライトの取り外し方はこちらの記事に紹介しています↓↓↓

ポリッシャーでらくらく研磨

塗装の前に、レンズ表面の白濁したところをサンドペーパーで削り落とします。

便利な道具があると、作業は快適で楽しくなりますね。

これは、納戸の奥に眠っていたポリッシャー。
ペーパー掛けは、結構くたびれる作業なので、
持っててよかったー

磨きの効率と塗装面の下地を考慮すると、ペーパーは600番くらいが良さそうです。
ポリッシャー用150mm径の植毛スポンジサンドペーパーを購入しました。

ポリッシャー用は、面ファスナーなので着脱が簡単。
3mmくらいのスポンジ層があり、曲面にも当てやすそうです。

これが今から使うもの一式。

作業を始める前に、
ヘッドライトをビニールで覆ってマスキングしておきます。
これで水をかけても大丈夫。

あとは霧吹きで水をかけながら、ひたすら水研ぎします。

さて‥
磨き傷で表面が一様に白くなっていきますが、劣化した部分を磨き落とせたのかどうかよくわかりません。
研ぎ汁を洗い流すとき、一時的に水の膜で透明になって判断し易くはなりますが‥
さらに、1000番~1500番のペーパーで滑らかにすれば、確認しやすいのかもしれませんね。

まあ、ポリッシャーを使っているので十分削れているはず‥
ということで、磨き作業終了。

レンズにウレタンクリア塗装

ソフト99ウレタンクリアー

使用する塗料は 、SOFT99 ボデーペン ウレタンクリアー

この塗料は、硬化すると透明度の高い強靭な塗膜になるというのが特長。
商品レビューをみると使いやすさや仕上がりの評価は高いようです。

SOFT99 (99工房) ボデーペン ウレタンクリアー

缶の底部に突き出たピンを押し込むと、中で2種類の液が混合し、化学反応で硬化が始まります。
缶に残った塗料は12時間以上経つと使用できなくなるので、1回で使い切りということですね。

塗料の特長や詳しい使用方法はメーカーのサイトにあります。

https://www.soft99.co.jp/blog/8332/

簡易塗装ブース で風対策

これまで経験した缶スプレーの塗装は、風のない穏やかな環境でした。
今回は、天気が下り坂で、だんだん風が強まってきたのがちょっと心配。

風が強いと、噴射ミストが流されたり、周囲の建物やクルマにスプレーダストが付着する恐れがあります。

条件の良い日に作業したいところですが、明日も雨予報。
クルマが使えないと困るので、何か対策をして続けることに‥

そこで思いついたのが「簡易塗装ブース」。

ビニール温室のフレームをダイソーの園芸用不織布で覆うだけなんですが‥

1枚が 1.35m×5m というサイズで、全体を覆うのに十分でした。

完成した簡易塗装ブース。

顔マスクの不織布が口からの飛沫をキャッチするように、簡易塗装ブースが塗装の飛沫をキャッチしてくれることを期待しているのですが‥
ただ、色が「クリアー」なので、効果が見えないのが残念。

塗装作業は環境が大事

塗装の前に、レンズの表面をシリコンオフで脱脂します。

いよいよウレタンクリアーで塗装します。
使用方法をよく読んで‥

底のピンを押し込み、缶を逆さにして10分ほど放置。
良く振って使います。

風下方向を向き、風の弱まるタイミングをとらえてスプレー。

1回目のざっと吹いた状態。
少し透明感が出ました。

全部で3回塗りするつもりです‥

(実はこのあと、トラブル対応で撮影する余裕がなくて‥)

いきなり塗装終了です。

左ライトはバッチリきれいに。

右ライトの方は、画像ではわかりづらいですが、網目模様が入ってしまいました。

これは、風を気にするあまり犯した痛恨のミス

風で噴射ミストが散るので、思わずノズルを近づけ過ぎてしまいました。
そうするとスプレーが狭い範囲に集中するので、大抵、塗料が垂れてしまいます。
本当は「塗る面から15~25cm離す」のが正しい使用法なんですけどね。

そしてさらに‥
タレを均そうとボカシ剤をスプレーしたら、こんな網目模様ができてしまいました。

この網目模様はソルベントクラック(溶剤クラック)といって、相性の悪い樹脂と薬剤が触れて生じたミクロレベルの破壊が、目に見えるクラックに変化したものです。

ボカシ剤の主成分はシンナーなので、ポリカーボネート製のレンズに使用してはいけません。

塗料がタレたところに 文字どおり“ミスの上塗り”をしてしまいました。

冗談言ってる場合ではないんですけど‥

これを修復するには、塗膜を剥ぎ落として塗装し直すしかありません。

でも、使い残したウレタンクリアーは硬化して再使用できないし、これでも作業前より良くなったのは確かなので、終わりにします。

ということで、今回の教訓は、
風は塗装の大敵、良好な条件下で行うべし。
当たり前と言えばそうですが、準備をしたのでせっかくだから‥と、無理をしないほうがいいです。

同様のDIYをされる方に他山の石としてもらえば、この失敗も役立つでしょう‥

ちょっと脱力しつつ、車体に取り付け。

まあまあ満足  ビフォーアフター。

風に煩わされた今回のDIY。
塗装のとき風下にあった門扉やクルマをあとでチェックしたところ、塗料の付着は全くありませんでした。

きっと、簡易塗装ブースのおかげなのさ‥

アイデアが功を奏したのなら、せめてもの慰めですね。