第二種電気工事士の資格を取ったときに、パイロットランプの使い方を学びました。
電気器具の使用状態を知る必要があるときは、とても便利。
わが家では、カーポート照明の消し忘れ防止のために取り付けました。
パイロットランプの種類や取り付け方法についても、併せて紹介します。
あえてセンサーライトにしていないわけ
タイトル写真のように、カーポートにLEDの照明とコンセントを取り付けています。
便利なんですが、ちょっと残念なことに、ライトの点滅を柱のスイッチか無線リモコンで操作するので、うっかり消し忘れることがあります。
家の中からは見えなくて、長時間点きっぱなし、なんてことになりかねません。
こんなのは、人感センサーで自動化すれば一件落着するはず。
すでに玄関灯をセンサーライト化して(別記事で紹介)、効果的なのはわかっています。
ただ、人感センサーは便利な反面、欠点もありますね。
近くを通る車や人に反応して思いがけず点灯したり、点灯中、クルマの中などセンサーの陰にいると、タイマーの働きで勝手に消灯してしまいます。
センサーの反応はかなりアバウトで、場所の制約はあるし気温の影響も受けるので、調整は難しいです。
タイマーも、あまり長くすると有難みが薄れますし。
そんなデメリットを気にして、あえて手動スイッチにしていたわけですが‥
実際、朝まで煌々と点きっぱなしの方が、はるかに問題でした。
消し忘れ防止はパイロットランプで
パイロットランプは「確認表示灯」ともいいます。
見えない場所にある換気扇やトイレの照明などへの通電がわかるよう、スイッチと連用して取り付けるものです。
因みに、通電状態がわかるといえば、よく使われているほたるスイッチもそうですが、こちらは暗闇でスイッチの場所を知らせる「位置表示灯」の役目が主です。
スイッチOFFのとき光るので、パイロットランプとは逆の動作ですね。
さて、このパイロットランプを使って、家の中からは見えにくいカーポート照明の消し忘れをなくそうと考えているのですが‥
パイロットランプの種類
機能的には単純なパイロットランプですが、光らせる方式の違いで電圧検知型と電流検知型という二つのタイプがあります。
電圧検知型パイロットランプ
白熱電球などと同様、電圧がかかることでランプが点灯するタイプです。
第二種電気工事士の技能試験に出題されるのはこちらの方。
スイッチと連用して取り付け、回路の組み方によって「同時点滅」、「常時点灯」、「異時点滅」という使い方ができます。
通常は「同時点滅」で使用することが多く、スイッチONでパイロットランプも点灯し、OFFで消灯という動作になります。
なお、同時点滅で使用しているとき、パイロットランプが点灯しているからといって必ずしも器具が稼働しているとは限りません。
例えば照明器具が球切れでも、スイッチがONならパイロットランプに電圧がかかって光ります。
価格は電流検知型より安価です。
電流検知型パイロットランプ
照明器具などと直列に接続し、稼働中の電流でランプを点灯させるタイプです。
なので、ランプの点滅と器具の稼働状態は一致し、器具が故障して電流が流れなくなると点灯しません。
今回の計画にぴったりなのは、これですね‥
器具と直列に繋ぎ、電流を検知すれば光る。
スイッチとの連用も考えなくていい‥
カーポートの電源は、居間のコンセントからケーブルを引き出しているので、そこに電流検知型のパイロットランプを取り付ければ、うっかりの消し忘れが解消できそうです。
カーポート照明の点灯中、その電流で光って知らせてくれるわけですから。
設置は簡単で、建物側の電源と外へのケーブルとの間に電流検知型パイロットランプを接続し、壁に取り付けるだけで済みます。
電流検知型は、負荷の大きさによって使い分けるよう、数機種が用意されています。
パナソニックの製品は次の3機種。
- WN3033 定格 0.5A 負荷容量 1W〜50W
- WN30332 定格 3A 負荷容量5W~300W
- WN30331 定格 15A 60W~1500W
負荷に合った機種でないと点灯しないようです。
値段は電圧検知タイプより高いです。
DIYでパイロットランプ取り付け
取り付ける機種は、パナソニックの WN30331。
LED照明(60W)とコンセントの使用を考えれば、負荷容量60W~1500Wが適していますね。
接続先で60W以上の電力を使用していれば、パイロットランプが光るはずです。
電流検知型のパイロットランプ WN30331を取り付けるのは、居間のこのあたり。
(注)以下の作業は電気工事士の資格が必要です。
丸いコンセントの裏から外へケーブルを引き出しています。
コンセントを取り外してみると‥
差込みコネクタで接続された一番上のケーブルがカーポートに繋がっています。
他の2本は電源と換気扇のもの。
これは、今回取り付ける電材パーツ一式。
・パナソニック 埋込電流検知型パイロットランプ WN30331W
・パナソニック ワイド プレート WTF7071W
プレートは、ミニタイプで取付枠が付属しています。
WN30331Wの側面
接続方法と負荷容量が印字してあります。
15アンペアまでOK。
パイロットランプを壁に取り付ける場合、壁裏の間柱や横胴縁によって場所の制約を受けます。
壁の穴から太い針金を上方向に差し入れてみると、このあたりまでで何かに当たりました。
因みに、針金は鉢植えの支柱です‥
壁裏センサーを当ててみると、やはり突き当たったところに胴縁が入っているようです。
取付位置は、胴縁のすぐ下、コンセントの真上に取り付けることにしました。
石膏ボードにドリルで穴を開け、引き回し鋸で四角く穴を開けます。
石膏の粉を受ける袋を貼り付けています。
いつもやっている方法ですが、床が汚れなくていいです。
穴開け完了。
次は、コンセントのところから上の穴までケーブルを伸ばすのですが‥
壁の中に糸を通して、下からケーブルを引っ張り上げることにします。
ここでまた、鉢植えの支柱がお役立ち。
穴から出た先っぽに糸を付け‥
下から引き出します。
糸を引っ張り、結び付けたケーブルを上までスルスルと‥
ケーブルをパイロットランプに接続。
壁に取り付けたところ。
パナホームの外壁側の石膏ボードには12mmの板が接合されているので、はさみ金具を使用せずに取付枠を直接ビス止めすることができます。
なので、ビスが下地の板に掛かるよう、四角穴は取付枠ぎりぎりの大きさにしました。
「PL」とマークしたケーブルが1本増えて、ごちゃごちゃ度アップ。
実体配線図にしてみるとこんな感じです。
カーポート照明点灯中。
パイロットランプが光っています。
部屋の目立つところにあるので、もう消し忘れることはないでしょう。