このレトロな趣をもった自動車プラモは、エレキットの「レトロフォーミュラ」。
プラモデルなんて、少年時代からとんとご無沙汰していたのですが、半世紀ぶりに作ってみました。
きっかけは、家族からのプレゼント。
「本物のクルマみたいな機構やしくみが再現されているから、お父さんならきっと楽しめるよ ♪」
という、うれしい心遣いです。
昔のプラモ作りは、
パーツのバリを取り、パーツ同士がうまく合わさるよう整形し、接着剤を塗って固まるのを待って…
という具合に、結構面倒くさいイメージがありました。
ところが、レトロフォーミュラを作り始めてすぐに体験したのは、簡単、ぴったし、スムーズ!
進化した今どきの技術はなんてすごいんだ!
感心しながら、ぐにゅ、ぱちん、ぐりぐり…
気がついたら完成してました。
モノづくりの楽しさを味わえるレトロフォーミュラを記事にして紹介します。
(そもそもプラモ作りはDIYなのかという ??? は横に置いときます…)
レトロフォーミュラの概要
プラモの箱って、昔からこんな感じですね。

わくわくするカッコいいイラスト。
もしかして、1920年代(?)にレースで活躍したブガッティ・タイプ35がモデルなのかな…

箱の中は、パーツがぎっしり。
組み立て説明書は厚くて、40ページほどあります。

箱の裏には、特徴がわかりやすく描かれたイラスト。
ふーむ そうか、そうか…

・動くエンジンのピストン
・ハンドルで動くステアリング
・動くフロント・リアサスペンション
・変速できる4速トランスミッション
・差動するデフギア
それぞれの動きを想像すると、わくわくしますね。
クルマの基本的な機構が再現されていて、興味をそそられます。
特に、こちらのギアチェンジのシフトパターンは本物っぽいです。

パーツの数は233個と、かなり多いです。
透明パーツと5つのカラーパーツで、塗装しなくてもリアルな仕上がりになりそうです。

レトロフォーミュラの組み立て
組み立て説明書はわかりやすく、間違えやすいポイントが丁寧に説明してあります。

このプラモは、自分には馴染みのないスナップフィットで組み立てるようになっています。
各パーツを嵌め合わせるだけで完成するだなんて、とても簡単、昔はこんなのなかったです。
接着剤でパーツや指が汚れることはないし、乾くのを待つ必要もなく、さくさく組み立てられるのは感動ものです。
ただ、説明書の随所に注意があるとおり、バリ取りだけは完璧にする必要があります。
可動部のスムーズさや、仕上がりの美しさに違いが出ますから。
トランスミッションモジュール
まずは4速トランスミッションの組み立てから。
歯車だらけなので、説明書の順に、組み立てるごとに1個づつランナーから切り取るのが間違いないです。

組み上がった4速トランスミッションモジュール。

ちょっと動かしてみますね。
ぱちっ、ぐにゅ、と嵌め合わせるだけで、こんなにスムーズに動くギアボックスができるなんて、まさに驚き。
モーターを取り付けて、ギアチェンジも試してみます。
リアサスペンション
次はリアサスペンションの組み立てです。
リアサスペンションモジュールの中に組み込まれるデファレンシャルギア(デフギア)という複雑な機構。

デフギアは、クルマが曲がろうとするとき、内輪と外輪の回転速度差を吸収つつ、動力を両方に振り分けることができます。また、その場合の速度は、両輪の回転数の平均値がクルマの速度になるので、曲がるときも一定しています。
鋭角の曲がり角でも車がスムーズに曲がれるのは、このデフギアのおかげ。
よくこんなもの考えましたね…

サスペンションのショックアブソーバー。
透明な筒でスプリングの伸縮がよく見えます。

サスペンションで車輪が上下動しても、スムーズに動力伝達ができるユニバーサルジョイントの機構。

組み上がったリアサスペンション。

実際にタイヤを回転させて、デフギアの働きを試してみましょう。
フロントサスペンション
次は、フロントサスペンション周りの組み立てです。
フロント側に組み込まれるのは、ラック&ピニオンのステアリング機構。

リアと同じく複雑な構造ですね。
でも、見た目より簡単に組み立てられます。

エンジンモジュール
エンジンのシリンダー部分は、ピストンがよく見えるように、透明パーツになっています。

クランクシャフトにピストン・コンロッドを取り付け、吸気ファンネル、カムカバー風の透明パーツを取り付けます。

完成したエンジンモジュール。
ピストンとクランクシャフはリアルに動きます。

ステアリングシャフト
ステアリングシャフトは左・右2本あって、完成時にどちらにもハンドルが付けられます。
曲がった部分はユニバーサルジョイントで繋がっていて、短い方がハンドル側です。

シャーシ全体
各モジュールが揃い、全体を組み立てます。

トランスミッションモジュールとリアサスペンションを合体。

モーターを組み込みます。
リード線には、電池ボックスの端子金具が繋いでありました。

フロントサスペンションを合体。

左右のステアリングシャフトを嵌めこみます。

エンジンモジュールを架装して…

組み上がったシャーシ全体。

ボディーの組み立て
ボディの外装パーツを嵌め込んだら完成です。

こちらは底面。
トランスミッションのギア部分は、青いカバーで保護されています。

単四電池を2本、両サイドの電池ボックスに収めます。
カバーのパーツは、このプラモで唯一のネジ止め。

スイッチは、リアのカバーを開けると現れます。

では、レトロフォーミュラの楽しい動きを見てみましょう(シフトチェンジは前の動画で)。
動かして楽しく、ディスプレイも楽しめるレトロフォーミュラ。


左ハンドルですが、右ハンドルにも替えられます。

まとめ
エレキット「レトロフォーミュラ」は、イーケイジャパンという会社が販売しているプラモです。
エレキットというと、半世紀ほど前、福岡の嘉穂無線という会社が販売していた電子工作キットのシリーズだと記憶していたのですが、今は会社名も変り、こんなクルマのプラモも販売しているんですね。
このレトロフォーミュラも、昔からの電子工作キットの流れなのか、自動車工学の教材みたいで、基本的な機構や構造を分かりやすく教えてくれるものになっています。
作って楽しく飾って楽しい、大人も子供も楽しめるプラモですね。
今回、レトロフォーミュラを作ってみて、組み立ての楽しさの訳は、各パーツが正確かつ確実に嵌め合わせられるところにありました。
ランナーからパーツを切り離し、バリを取ったら気持ちよくパーツ同士が嵌め合わさります。
これなら、誰が組み立てても、完成度の高い仕上がりになると思います。
ただ、上級者にとっては腕の振るいどころがないというか、物足りないかも…
プラモを作らない自分には、その辺がよくわかりませんが。
ともあれ、ぱちん、ぐにっという、固すぎず緩すぎない絶妙な嵌まり方はとても快感。
このちょうどいい塩梅の嵌め合わせを実現するには、設計製造に高度なノウハウがあるのでしょう。
レトロフォーミュラは、レトロ風なのに、しっかり今どきの技術が光っていました。
