毎日開け閉めしている雨戸の戸車が壊れ、修理をしました。
専用の補修部品は手に入らず、オリジナルの部品を自作。
滑らかで快適に動く雨戸が復活しました。
雨戸修理の事情
綻び目立つ築27年
朝、奥さんが雨戸をガタガタ開けています。
なんか、全然動かなくなって
すごい 力がいるー(怒)
見ると、動きの悪い雨戸は傾いて、下がっている側は、雨戸の底がレールをこすっています。
戸車の上下の調整は、矢印の穴からドライバーでネジを回せばできるようになっているのですが、手応えがなくて、変化もありません。
点検しようと雨戸を外したら、戸車が1つポトンと落ちてきました。
戸車そのものに異常はないようです。
戸車周辺の構造をよくよく観察すると、大体、こんな感じみたいです。
戸車を保持する樹脂パーツの一部が、赤い印のところで折れていました。
この雨戸は庭に面していて、夜は閉めることにしています。
なので、わが家の雨戸の中で、開閉頻度は最多。
27年も使えば、壊れるのも無理はないですね。
修理の手段
ネットで、修理部品がないか探してみました。
いろんなワードで検索しても、全くそれらしいものにヒットしません。
それどころか、
「大手住宅メーカーの雨戸は専用品で、パーツの在庫があったとしても修理の依頼しか受けない」
なんて、ネガティブな情報が見つかったのです‥
わが家はパナホームだし。
修理代を覚悟して、パナホームか器用なサッシ屋さんに依頼するかなー‥
その前に、とりあえずブログテーマの“ゆるい楽しいDIY”してみることにしました。
DIYで雨戸修理
まずは破損部分の修復
プラリペアという強力な補修剤があります。
どれくらい強力かというと‥
樹脂製品をプラリペアで補修した場合、補修部分に力を加えると、その箇所の周辺部分が先に破損してしまうほどです。
プラスチック、アルミ、陶器などいろんな素材に使えますが、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、エンプラ系樹脂は接着しないようです。
雨戸のパーツの素材が何かわかりませんが、まずはこれで修復にトライ。
(壊れたパーツが取り外せず、撮りにくい場所だったので、画像はありません。)
欠けた樹脂片が強力に着くようプラリペアを盛り気味にしてみたのですが‥
くっついていません。
そもそも素材がプラリペアに不適だった、ということで‥
破損部分の修復はあきらめました。
3Dプリンターでパーツを自作
補修できないので、とにかく「戸車を固定できるパーツ」を自作することにしました。
実は最初から3Dプリンターも念頭にありましたが、形状が複雑だし、奥まったところの採寸が難しいので、後回しになりました。
考えたのは、この図。
上下の調整機能は失われますが、戸車の高さを正確に固定できれば、用は足りますね。
側面からの図だと直方体に近い形に見えますが、実際は複雑な形状です。
ノギス+目分量といういい加減な測り方で寸法を決め、全体の形状と戸車をはめ込む構造を考えました。
モデリングソフト「Fusion360」の画面の中で押し出したり、切り取ったり、丸めたり‥
出来上がったのはこんな形。
プリントしてみました。
正確な採寸ができなかったので、一発合格は、おそらくムリでしょう。
戸車は「⇦」部分に差し込んで合体。
固めに作って力で押し込んだので、がっちり嵌っています。
これが雨戸の下部にきっちり収まって、車輪の上下位置も想定どおりであればいうことなしですけど‥
失敗。
上方向に狭まっている形状に合わせたつもりでしたが、上部が太くて奥まで入らず、天井というか、矢印のところに当たっていません。
結果、車輪がちょっと出過ぎになります。
雨戸の下端から5mm出るくらいだといいのですが‥
2作目は上部を細く修正。
2つあるのは、壊れてない方の戸車もセットで取り替えるためです。
今回は上面が、雨戸の奥の面にピッタリ当たって、図に描いたとおりに収まっています。
車輪の出具合はちょうどいい感じ。
このままでも半固定状態ですが、3mm厚にプリントしたズレ止めの板を両面テープで貼り付けました。
もう一方の戸車も同じように取り付けて完成。
さてさて、雨戸をレールに戻してと‥
その前に、レールを磨いてシリコンオイル塗っておこう。
作業完了、どれどれ‥
しゅるるん、シュルルンー ♪
おぉー♪ とっても軽やか。
自分ではお手上げになりかけた修理が、3Dプリンターでなんとか解決できました。
あまり進歩はないのですが、基本的な知識である程度のモノが作れます。
興味はありつつも、とっつきにくいと感じている方も多いと思いますが、経験からいえば、思っていたより簡単で面白いです。
はじめの一歩はこんな感じで始めました。⬇⬇⬇